東京地判平2・7・6(判時1387・96)

賃料の増額請求と経過期間

平成2年7月分以降の賃料の増額請求については、従前のXの賃料増額請求の経過をみると、そうなった事情はともかくとして、昭和56年から昭和61年5月まで10万円で据え置かれ、その後も同年6月分以降が11万円に増額されて以来、平成元年4月分まで増額請求がされなかったというように、相当長期間に わたり賃料が据え置かれてきているのであるから、平成元年4月に賃料を増額し、更に翌年これを増額するというのは、右経過に照らし相当性を欠くものと言わざるを得ない。

よって、右増額請求によって、賃料が増額されたものとすることはできない。

※上記の内容は借地借家紛争解決の手引(新日本法規出版刊)を引用しました。(P420ノ7)

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