地主様からみた底地
今お持ちの土地を借地人さんにお貸ししておれられる地主(底地の所有者)の方は、先代又は先々代等の昔からの土地を代々つないで現在の地主としての守っておられると推測致します。
大半の地主の方は先祖から受け継いできた土地を何としても次の代へ継ぎたいと思っておられるはずです。
今の今まで底地を維持してこられましたが、地主の側からみれば、底地は割の良い資産とは言えず、又ビジネスとしても効率が良いとは言い難いところです。
なぜ底地は割の良い資産ではないのか?
1.まずは、その土地(底地)の地代が安くて資産運用利回りが極端に低い
2.一度その土地(底地)を安くお貸しすれば、中々地代を値上げすることは難しい
3.その土地(底地)を値上げして欲しいと借地人側に伝えれば、争いになるかも…と、心配し借地人に強気になれず、ズルズルと時間が経ち、現状を変えられず、現在に至ってしまう
4.地代の値上げ、借地上の建物の増改築、借地契約の更新等の交渉においては、借地法、借地借家法等の法の壁があること並びに借地人との交渉があること。その交渉は必ずしも上手くいくとは限らず、争いに発展する可能性があること。心配の種が増える事。
5.底地も当然、相続財産に該当し、底地の相続税評価額は高いので、多くの底地を持っておられる地主にとっては、納税資金のために底地を強制的に一定の期間内に底地の買取業者に更地価格の10~15%程度の安い価格で売却せざるを得ないという事にもなりかねません。
底地の売却は難しい!!
底地を売却しなければならない時とは、どんな時でしょうか?
例えば、
1.相続税の納税資金のため
2.地主側で緊急な資金が必要になったため(自宅改築資金等の準備など)
3.借地契約の更新時又は借地上の建物の増改築等の交渉時に底地を売却するため
このように底地の売却は限られた中で限定的な市場でのことと、売却の時期は突然に近い形で発生することが多いと言えます。
上記1の場合、底地を売却するのは、相続税を支払うことが目的であるため相続発生日から10ヶ月余りという限られた時間内に納税資金を準備しなければなりません。
そうなると底地買取専門業者へ走ることになり、結果的に売却価格は低く抑えられることになります。従って、底地を第三者に売却する前に底地を高付加価値にする必要があります。
底地を売却する前に
底地は上記のように、底地として特性があるため、底地を売却する前にもっと有効に活用するためには、どうしたらいいかを考えるべきだと思います。
そのためには、まず資産の洗い替え、即ち資産の現状がどうなっているのかを把握し、その土地の収益分析をすることが大切です。
1.今、又は今後売却すべきか
2.今後、改善して保有すべきか
3.現状でも十分、資産として活用出来ているか
4.知恵を絞り、他の有効活用の方法を考えるべきか
これらの事を勘案し、土地の有効活用を考える必要があります。
上記のようにその土地の収益分析をするにあたっては、土地のコンサルの専門家である不動産鑑定士の力を活用することをお勧めします。
弊社では、このような底地の所有者様の課題解決のためのコンサルティング業務をしております。
底地の収益改善策や、売却が最善の方向性であることが分かれば、底地を売却し、現状の収益よりも高い物件へシフト(買い替え)し、安定経営をお手伝い致します。